太陽光ROI計算
年間利回り(1年目の純便益÷投資額)と期間ROI(試算期間の累積収支÷投資額)を分けて計算。経年劣化が効率を何ポイント押し下げるかも出します。
計算ツール
投資額と年間の収支を入力する
分母は補助金控除後の自己負担額、分子は年間便益から維持費を引いた額です。
補助金を書く前の一式金額。1kWあたりの想定値と実績平均は 設置費用とパネル価格に載せています
交付が決まった額。申請中や採択未確定の額は入れないでください
住宅用は1〜4年目と5年目以降で単価が変わります。売電収入計算で期間平均を出せます
自家消費で買わずに済んだ電気代。電気代削減額計算の年間換算が使えます
初期値は調達価格等算定委員会の住宅用想定値 0.30万円/kW/年 × 5kW。点検費とパワコン交換の年間按分を入れてください
国内メーカーの多数の実例として想定されている値
同じ家でも期間が変わると期間ROIは大きく変わります。年間利回りは期間に依存しません
計算できません
20年間の期間ROI
47.4%
年間利回り(1年目の年間純便益 ÷ 自己負担額)
7.59%
試算期間終了時点の累計純利益
604,585円
| このページの計算(維持費と劣化を織り込み) | 47.4% |
|---|---|
| 劣化を考慮しない場合(よくある試算サイトと同じ立場) | 51.8% |
| 補助金なし(総設置費用を分母にする)場合 | 47.4% |
| 維持費を引かない場合(1年目の利回り) | 8.77% |
何年で元が取れるかを年次テーブルで確かめたいときは 投資回収年数計算を、 削減額の根拠を見たいときは 電気代削減額計算を使ってください。
計算式
変数の意味
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| I | 投資額。総設置費用から交付が決まった補助金を引いた自己負担額 | 円 |
| B | 1年目の年間便益。年間売電収入と年間電気代削減額の合計 | 円 |
| M | 年間の維持費。定期点検とパワコン交換を年間按分した額 | 円 |
| d | パネルの経年劣化率。便益は毎年(1 − d/100)ずつ減るものとします | %/年 |
| n | 試算期間。10年・20年・30年から選びます | 年 |
費用の目安
| 区分 | 金額 | 想定条件 |
|---|---|---|
| 低め | -26.3 %(20年間) | 総設置費用255万円(JPEAの実績平均51万円/kW×5kW)・補助金なし・劣化0.27%/年 |
| 標準 | 47.4 %(20年間) | 補助金控除後127.5万円・年間便益111,801円・維持費15,000円/年・劣化0.27%/年 |
| 高め | 92.8 %(20年間) | 補助金30万円で自己負担97.5万円・ほかは標準と同じ条件 |
金額が変動する要因
- ROIを測る期間(10年・20年・30年)
- 同じ家でも測る期間が変わると期間ROIは大きく変わります。標準条件で10年なら累計純利益はマイナス320,476円なので期間ROIは▲25.1%、20年で47.4%、30年で117.7%です。分子となる累計純利益が年とともに積み上がるため、期間を短く切ると数字は悪くなります。
- 分母を補助金控除後とるかどうか
- 標準条件で分母を総設置費用127.5万円にすると期間ROIは47.4%、補助金30万円を引いた97.5万円にすると92.8%です。同じ発電設備でも、自分の手出しで見るか取引の総額で見るかで2倍近く差がつきます。
- 経年劣化率(0%/年から1%/年)
- 標準条件で劣化0.27%/年を織り込むと期間ROIは47.4%、織り込まないと51.8%です。投資額255万円を30年で測ると、劣化0.27%/年で8.9%、1%/年で▲3.5%になり、劣化率の選び方だけで黒字か赤字かが入れ替わります。
- 維持費を分子から引くかどうか
- 標準条件で年間維持費15,000円を引くと年間利回りは7.59%、引かなければ8.77%です。20年累計では604,585円と904,585円に差が開きます。維持費を引かない試算が検索結果には多く、そのぶん数字は良くなります。
ROIという名前の数字が2つある
太陽光発電の検索結果に「ROI = 純利益 ÷ 総設置コスト × 100」という式がよく出てきます。式自体は正しいのですが、分子の純利益が何年分なのかが書かれていないページが大半です。
同じ家で分子を1年分にすると年間利回り、20年分にすると期間ROIになります。このページでは2つを分けて呼びます。
| 名前 | 分子 | 使い道 |
|---|---|---|
| 年間利回り | 1年目の年間純便益 | 他の投資商品と比べる。期間に依存しない |
| 期間ROI | 試算期間終了時点の累計純利益 | 最後まで使って元が取れるかを見る。期間で変わる |
標準条件なら年間利回りは7.59%、20年の期間ROIは47.4%です。同じ家を測った結果なのに、数字は6倍ちがいます。
標準条件で式を通す
前提は太陽光発電の設置費用と売電単価の年度別一覧、電気料金の内訳から拾った公表値です。
- 投資額 1,275,000円 = 25.5万円/kW × 5kW(調達価格等算定委員会の住宅用想定値)
- 年間便益 111,801円 = 売電61,236円(余剰4,200kWh × 10年平均14.58円)+ 削減額50,565円(自家消費1,500kWh × 33.71円)
- 年間維持費 15,000円 = 0.30万円/kW/年 × 5kW
- 劣化率 0.27%/年(太陽光発電協会の想定)
検算は次のとおりです。
- 1年目の年間純便益 = 111,801 − 15,000 = 96,801円
- 年間利回り = 96,801 ÷ 1,275,000 × 100 = 7.59%
- 20年間の累計純利益 = 1,879,585 − 1,275,000 = 604,585円
- 期間ROI = 604,585 ÷ 1,275,000 × 100 = 47.4%
3行目の1,879,585円は、便益が毎年0.9973倍になりながら維持費15,000円を払い続ける合計です。1年ずつの収支表が見たければ、同じ前提で出す投資回収年数の計算に年次テーブルがあります。
期間を10年で切るとマイナスになる
住宅用のFIT調達期間は10年なので、そこで測りたくなります。同じ条件を10年で切ると累計純利益は**▲320,476円**、期間ROIは**▲25.1%**です。
これは「損をしている」という意味ではありません。10年目の時点でまだ回収の途中なだけです。一方で年間利回りは7.59%のまま変わりません。期間ROIは期間の関数ですが、年間利回りは期間に依存しません。この違いを知っているかどうかで、同じ表の読み方がまったく変わります。
他の計算サイトと数字がズレる理由
多くの試算は維持費も劣化も入れません。環境省のPDFは「性能劣化を加味しないケースが多い」と書いていながら、それを回収の式には使っていません。同じ入力で口径だけ変えると次の差です。
| 口径 | 期間ROI(20年) |
|---|---|
| 維持費と劣化0.27%/年を織り込む(このページ) | 47.4% |
| 劣化だけを織り込まない | 51.8% |
| 劣化を織り込まない+維持費を引かない | 75.4% |
標準条件の差は4.4ポイント、維持費まで引かなければ28ポイントです。ほかのサイトの数字と食い違ったとき、理由はほぼこの2点に集まります。画面下の比較表で自分の入力の差を確認してください。
補助金は分母だけを動かす
補助金は収入ではなく手出しの減少です。標準条件で30万円が交付されると、分子の年間便益は変わらず分母だけ97.5万円になります。
- 期間ROI 47.4% → 92.8%
- 年間利回り 7.59% → 9.93%
数字だけ見ると「補助金で利回りが2倍になった」と読みたくなりますが、収入が増えているわけではありません。毎年手元に残る金額は同じで、分母である自己負担だけが減ります。比率が良くなるのはそのぶんなので、補助金なしの条件と並べて確認してください。入力するのは申請中ではなく交付が決まった額です。
次の計算へ
- 何年で黒字に転じるかを1年ずつ見る → 太陽光投資回収年数計算
- 年間電気代削減額の根拠を出す → 太陽光電気代削減額計算
- 売電収入を二段単価で出す → 太陽光売電収入計算
- 発電量から直す → 太陽光年間発電量計算
日本での計算例
東京
5kW・自己負担127.5万円・20年で測る
- 総設置費用
- 1,275,000円
- 補助金
- 0円
- 年間売電収入
- 61,236円
- 年間電気代削減額
- 50,565円
- 年間維持費
- 15,000円
- 劣化率
- 0.27%/年
- 試算期間
- 20年
- 年間利回り
- 7.59%
- 期間ROI
- 47.4%
- 累計純利益
- 604,585円
- 劣化を織り込まない場合の期間ROI
- 51.8%
※ 1年目の年間純便益は 111,801 − 15,000 = 96,801円。これを127.5万円で割った値が年間利回りです
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
東京
同じ家を10年で測る(住宅用FITの調達期間)
- 総設置費用
- 1,275,000円
- 補助金
- 0円
- 年間維持費
- 15,000円
- 劣化率
- 0.27%/年
- 試算期間
- 10年
- 年間利回り
- 7.59%
- 期間ROI
- ▲25.1%
- 累計純利益
- ▲320,476円
※ 期間ROIだけを見ると「損をしている」ように見えますが、10年時点ではまだ回収の途中です。年間利回りは期間に依存しないので7.59%のまま変わりません
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
全国
255万円の設備を30年・劣化1%/年で測る
- 総設置費用
- 2,550,000円
- 年間売電収入
- 61,236円
- 年間電気代削減額
- 50,565円
- 年間維持費
- 15,000円
- 劣化率
- 1%/年
- 試算期間
- 30年
- 年間利回り
- 3.80%
- 期間ROI
- ▲3.5%
- 累計純利益
- ▲89,824円
※ 実績平均の単価で高額購入し、メーカー保証下限より悪い劣化率を想定すると、30年でも元が取れません。条件を1つ変えるだけで結論が入れ替わるのがこの計算の実務的な難しさです
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
⚠ 注意事項
- 期間ROIは「分子が何年分か」で化ける数字です。検索結果の「ROI = 純利益 ÷ 総設置コスト」は年数が書かれていないことが多く、1年分なら利回り、20年分なら期間ROIを指します。この計算機は2つを別ラベルで同時に出します。
- 分母は補助金控除後の自己負担額です。総設置費用を分母にすると、補助金で手出しが減った人の判断に使いません。表の中で分母を総設置費用に置き換えた値も併記します。
- 年間維持費を分子から引いています。環境省のPDFが「性能劣化を加味しないケースが多い」と記しているとおり、世の中の数字は維持費も劣化も入れていません。引かない口径も同じ画面に出します。
- 劣化率は売電収入と電気代削減額の両方に掛かります。どちらも発電量に比例するからです。年間維持費は発電量と無関係と見て、毎年同額として引きます。
- 電力の買い取り価格が下がる・売電期間が終わる前提は入っていません。卒FIT以降は売電収入が減るため、20年・30年のROIはさらに低くなります。
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
計算結果は入力された金額と収支に基づく概算です。実際の利回りは発電量・売電単価・電気料金単価・維持費・税制・融資条件により変動します。投資判断の最終的な決定はご自身の責任で行ってください。
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出典・データソース
- A
[meti-santeii-2026-system-cost] 経済産業省 調達価格等算定委員会
令和8年度以降の調達価格等に関する意見(調達価格等算定委員会 令和8年2月5日)アクセス日:2026-09-17
- A
- A
[meti-fit-surcharge-2026] 経済産業省
再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定しますアクセス日:2026-09-08
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よくある質問
- Q. ROIと利回りはどちらを見ればよいですか
- A. 目的で分かれます。他の投資商品と比較するなら年間利回り(1年目の年間純便益÷投資額)です。太陽光を最後まで使って得をするかを問うなら期間ROI(試算期間終了時点の累計純利益÷投資額)を見ます。この2つはけた違いになるので、「太陽光 ROI 何%」という書き方だけでは何の数字か判断できません。
- Q. 補助金は分子と分母のどちらに効きますか
- A. 分母だけを下げます。補助金は収入ではなく自己負担の減少なので、年間便益は変えずに投資額だけを減らします。標準条件で補助金30万円を入れると期間ROIは47.4%から92.8%へ上がります。申請中や採択未確定の額を先に入れてはいけません。
- Q. 維持費は入れなければなりませんか
- A. 入れないと回収年数が短くなります。標準条件で年間維持費15,000円を引くと年間利回りは7.59%、引かなければ8.77%です。初期値は調達価格等算定委員会の住宅用想定値0.30万円/kW/年×5kWにしています。定期点検とパワーコンディショナ交換は発生する年ごとではなく、年単位に割り直して入れてください。
- Q. ローンを組む場合の計算は
- A. この計算機はローン金利を含みません。全額を自己資金で払う前提の数字なので、ローンを組む場合は金利と手数料を投資額に足し込んでから読んでください。おおまかな近似なら、初期投資額の欄に総返済額を入れて試算することもできます。