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太陽光投資回収年数計算

年間維持費とパネルの経年劣化を織り込んだ累積収支が初めて黒字になる年を出す。維持費を除いた単純回収年数との差と、年ごとの累積収支表を併記します。

公開日:2026-09-18 最終更新:2026-09-18 監修:エネルギー計算ツール編集部

計算ツール

投資の前提を入力する

補助金控除後の自己負担額と年間の収支から、回収年数と年次累積収支を出します。

総設置費用から補助金を引いた自己負担。システム費用の目安は 設置費用とパネル価格の表に載せています

FITの二段単価まで織り込むときは 売電収入計算で期間平均を出して使ってください

自家消費で買わずに済んだ分。電気代削減額計算の年間換算が使えます

初期値は調達価格等算定委員会の住宅用想定値 0.30万円/kW/年 × 5kW。定期点検とパワコン交換は年按分して入れてください

国内メーカーの多数の実例として想定されている値

住宅用 FIT の調達期間は10年、10kW以上は20年。パワコン交換を見込むなら20年以上で

維持費と劣化を織り込んだ回収年数

14年目

よくある単純計算の回収年数

13.2年

20年目時点の累積収支

604,585円

年次累積収支(初期投資額を差し引いた残高)
その年の便益 維持費 年間純便益 累積収支 状態
1年目 111,801円 15,000円 96,801円 -1,178,199円 未回収
2年目 111,499円 15,000円 96,499円 -1,081,700円 未回収
3年目 111,198円 15,000円 96,198円 -985,502円 未回収
4年目 110,898円 15,000円 95,898円 -889,604円 未回収
5年目 110,598円 15,000円 95,598円 -794,005円 未回収
6年目 110,300円 15,000円 95,300円 -698,706円 未回収
7年目 110,002円 15,000円 95,002円 -603,704円 未回収
8年目 109,705円 15,000円 94,705円 -508,999円 未回収
9年目 109,409円 15,000円 94,409円 -414,590円 未回収
10年目 109,113円 15,000円 94,113円 -320,476円 未回収
11年目 108,819円 15,000円 93,819円 -226,658円 未回収
12年目 108,525円 15,000円 93,525円 -133,133円 未回収
13年目 108,232円 15,000円 93,232円 -39,901円 未回収
14年目 107,940円 15,000円 92,940円 53,039円 回収済み
15年目 107,648円 15,000円 92,648円 145,687円 回収済み
16年目 107,358円 15,000円 92,358円 238,045円 回収済み
17年目 107,068円 15,000円 92,068円 330,113円 回収済み
18年目 106,779円 15,000円 91,779円 421,891円 回収済み
19年目 106,490円 15,000円 91,490円 513,382円 回収済み
20年目 106,203円 15,000円 91,203円 604,585円 回収済み

計算式

年間純便益(円)= 年間売電収入 + 年間電気代削減額 − 年間維持費 n年目の年間純便益=(年間売電収入 + 年間電気代削減額)×(1 − 劣化率/100)^(n-1) − 年間維持費 累積収支(円)  = −初期投資額 + 1年目からn年目までの年間純便益の合計 実効回収年数 = 累積収支が初めて 0 以上になる年 単純回収年数 = 初期投資額 ÷ 1年目の年間純便益(1年目の額が毎年続くと置く計算)

変数の意味

記号 意味 単位
I 初期投資額。補助金控除後の自己負担額
B 1年目の年間便益。年間売電収入と年間電気代削減額の合計
M 年間の維持費。毎年少しずつ発生するものとして同額を引きます
d 経年劣化率。便益が毎年(1 − d/100)倍になる %/年
n 年目。累積収支がプラスに転じる年が実効回収年数です

費用の目安

区分 金額 想定条件
低め 11 年 補助金30万円で自己負担97.5万円・年間便益111,801円・維持費15,000円/年・劣化0.27%/年
標準 14 年 自己負担127.5万円(25.5万円/kW×5kW)・年間便益111,801円・維持費15,000円/年・劣化0.27%/年
高め 28 年 自己負担255万円(JPEA実績平均51万円/kW×5kW)・ほかの条件は標準と同じ・試算期間30年

金額が変動する要因

システム単価(kWhあたりではなくkWあたり)
想定値の25.5万円/kWと実績平均の51万円/kWでは、同じ5kWでも投資額が倍違います。標準条件は14年で回収しますが、255万円だと28年かかり、試算期間を20年に切ると回収できません。
年間の維持費
維持費を15,000円から30,000円に増すと、標準条件の回収年数は14年から17年へ延びます。定期点検は約3.8万円/回を3〜5年ごとに、パワーコンディショナ交換は38.4万円程度を20年で1回、年単位に割り直して入れてください。
経年劣化率
標準条件で劣化0.27%/年なら14年目、1%/年なら15年目に黒字化します。255万円・劣化1%/年では30年でも届かず、末尾の累積収支は▲89,824円です。劣化率は回収年数を1年ずらすだけの因子に見えて、実は到達可否自体を変えます。
年間の便益(売電単価と自家消費量)
売電単価を住宅用の前半4年(24円/kWh)で計算すると年間便益は151,365円になり、回収は10年目に早まります。逆に後半6年(8.3円/kWh)だけで見ると85,425円なので19年目です。同じ家でも、入れる売電単価によって回収年数はほぼ倍ちがいます。

回収年数の式は1本では足りない

検索上位の回収年数は、ほぼ次の1本で書かれています。

回収年数 = 設置費用 ÷(年間売電収入 + 電気代の削減額)

この式には「かかるお金」が入っていません。本文に「※メンテナンス費用は除く」と2回注記している試算もあるくらいです。ところが実際には、定期点検が約3.8万円/回で3〜5年ごとに走り、パワーコンディショナは20年間で一度38.4万円程度を交換します。これらの金額は太陽光発電の設置費用の運転維持費の項に、出典つきでまとめています。

この計算は毎年の便益から維持費を引いて、それを積み上げた累積収支を作ります。そして累積収支が初めてプラスになる年を実効回収年数として出します。

標準条件で計算してみます

前提はすべて当サイトの単価表から拾った公表値です。

  • 初期投資額 1,275,000円 = 25.5万円/kW × 5kW
  • 年間便益 111,801円 = 売電61,236円(余剰4,200kWh × 期間平均14.58円)+ 削減額50,565円(自家消費1,500kWh × 33.71円)
  • 年間維持費 15,000円 = 0.30万円/kW/年 × 5kW
  • 劣化率 0.27%/年

単純回収年数は 1,275,000 ÷(111,801 − 15,000)= 1,275,000 ÷ 96,801 = 13.2年です。

では13年目と14年目に何が起こっているか。累積収支は次のとおりです。

その年の便益年間純便益累積収支
13年目108,232円93,232円▲39,901円
14年目107,940円92,940円+53,039円
20年目106,203円91,203円+604,585円

**単純計算が示す13.2年目の時点で、まだ39,901円足りません。**黒字に転じるのは14年目です。この0.8年の差が、維持費と劣化を式に入れた結果です。

維持費も劣化も入れないとどうなるか

同じ127.5万円・同じ年間便益で、維持費を引かず劣化も入れない口径にすると、単純回収年数は11.4年、黒字化は12年目です。

口径回収年数
維持費15,000円・劣化0.27%/年を入れる(このページ)14年目
維持費も劣化も入れない12年目
維持費30,000円・劣化1%/年18年目

ほかのサイトの「約11年」という数字は、だいたい上から2番目の口径です。間違いではなく、入れていない項目があるだけの話なので、どの前提で出した数字かを毎回確認してください。

高額購入と悪い劣化率が重なると届かない

システム費用が実績平均の51万円/kW(5kWで255万円)で、劣化がメーカー保証下限に近い1%/年なら、30年でも回収できません。30年目の累積収支は▲89,824円、20年目は▲814,181円です。単純計算はこの条件でも26.3年と出します。

劣化率は回収年数を1年動かす程度の因子に見えますが、条件次第で到達可否そのものを変えます。だからこの計算機は劣化率を選択肢として入力欄に置いています。

同じ前提で見るべき他の出力

日本での計算例

東京

5kW・自己負担127.5万円・年間便益111,801円

初期投資額
1,275,000円
年間の売電収入
61,236円
年間の電気代削減額
50,565円
年間の維持費
15,000円
劣化率
0.27%/年
試算期間
20年
単純回収年数
13.2年
実効回収年数
14年目
13年目の累積収支
▲39,901円
14年目の累積収支
+53,039円
20年目の累積収支
+604,585円

※ 単純計算が指す13.2年目の時点で、累積収支はまだマイナス39,901円です。黒字に転じるのは14年目

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

東京

同じ家を維持費も劣化も入れない口径で測る

初期投資額
1,275,000円
年間の売電収入
61,236円
年間の電気代削減額
50,565円
年間の維持費
0円
劣化率
劣化を考慮しない
試算期間
20年
単純回収年数
11.4年
実効回収年数
12年目

※ 維持費を引かず劣化も入れない、よくある試算と同じ立場だとこの数字になります。標準条件の14年目との差が、このページが織り込んでいる費用です

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

全国

実績平均の51万円/kWで5kWを購入・劣化1%/年

初期投資額
2,550,000円
年間の売電収入
61,236円
年間の電気代削減額
50,565円
年間の維持費
15,000円
劣化率
1%/年
試算期間
30年
単純回収年数
26.3年
実効回収年数
30年以内には回収できません
20年目の累積収支
▲814,181円
30年目の累積収支
▲89,824円

※ 単純計算は26.3年と出ますが、劣化を織り込むと30年でも届きません。同じ入力でも口径の違いで結論が入れ替わります

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

⚠ 注意事項

  • 回収年数は「設置費用 ÷ 年間便益」の1本の式では決まりません。多くの試算式は維持費を除いて書かれており、本文に「メンテナンス費用は除く」と注記しているページもあります。この計算は毎年維持費を引いた累積収支を作ります。
  • 経年劣化率を入力にします。環境省のPDFは太陽光発電協会の想定0.27%/年とメーカー出力保証範囲の0.5〜1%/年を並べ、「性能劣化を加味しないケースが多い」とも記しています。選択肢から選んだ値を毎年の便益に掛けます。
  • 単純回収年数と実効回収年数を別ラベルで出します。両者の差そのものがこのページの出力なので、片方だけを表示することはありません。
  • 売電収入も電気代削減額も発電量に比例するので、合算した便益に劣化率を乗じています。自家消費比率が年ごとに変わる前提は入れていません。
  • 卒FIT後の売電単価低下、屋根の修繕、保険料、固定資産税は初期値に入っていません。維持費の欄に自分で合算してください。

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

計算結果は入力された金額と収支に基づく概算です。実際の回収年数は発電量・売電単価・電気料金単価・維持費・補助金の交付時期により変動します。

関連記事

出典・データソース

  1. [meti-santeii-2026-system-cost] 経済産業省 調達価格等算定委員会

    令和8年度以降の調達価格等に関する意見(調達価格等算定委員会 令和8年2月5日)

    アクセス日:2026-09-17

    A
  2. [enecho-fit-kakaku] 資源エネルギー庁

    買取価格・期間等(2026年度以降)

    アクセス日:2026-09-08

    A
  3. [enecho-electric] 資源エネルギー庁

    電気料金及び電気事業制度について

    アクセス日:2026-09-08

    A
  4. [stat-kakei-nenpo] 総務省統計局

    家計調査年報(家計収支編)

    アクセス日:2026-09-08

    A
  5. [stat-kouri-doukou] 総務省統計局

    小売物価統計調査(動向編)調査結果

    アクセス日:2026-09-08

    A
  6. [fepc-ryokin] 電気事業連合会

    電気料金のしくみ

    アクセス日:2026-09-08

    B
  7. [tepco-chargelist] 東京電力エナジーパートナー

    料金単価表‐電灯|電気料金プラン

    アクセス日:2026-09-08

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  8. [tepco-fuelcost] 東京電力エナジーパートナー

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    アクセス日:2026-09-08

    B
  9. [tepco-fuelcost-newlist] 東京電力エナジーパートナー

    燃料費調整単価等一覧|燃料費調整制度(個人)

    アクセス日:2026-09-08

    B
  10. [enecho-fit-surcharge] 資源エネルギー庁

    制度の概要|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー

    アクセス日:2026-09-08

    A
  11. [tepco-impost] 東京電力エナジーパートナー

    賦課金等について|再生可能エネルギーの固定価格買取制度

    アクセス日:2026-09-08

    B

よくある質問

Q. 単純回収年数と実効回収年数はどちらを信じればいいですか
A. 実効回収年数のほうが請求書の動きに近い値です。単純回収年数は1年目の年間純便益が20年ずっと続くと仮定した数字で、劣化と維持費を無視しています。ただ、ほかのサイトの多くは単純回収年数を書いているので、比べるときは口径を揃えてください。
Q. 試算期間はどれを選べばいいですか
A. 住宅用FITの調達期間で切るなら10年、設備の寿命で見るなら20年以上です。パワーコンディショナは20年間で一度交換するので、20年以下で切るとその費用が見えません。この計算では10年・20年・30年から選べます。
Q. 維持費はいくら入れればいいですか
A. 初期値は調達価格等算定委員会の住宅用想定値0.30万円/kW/年×5kWで15,000円/年です。同じ委員会のヒアリング値では定期点検が約3.8万円/回(3〜5年ごと)、パワーコンディショナ交換が38.4万円程度(20年間で一度)となっています。これらを年単位に割り直して上乗せした額を、維持費の欄に入れてください。
Q. 回収できない条件とはどういう意味ですか
A. 試算期間の最後の年で累積収支がまだマイナスであることを指します。だからといって必ず損をするわけではありません。期間を延ばす、維持費を減らす、自家消費を増やすなどの前提変更で届くようになる場合があるため、表の末尾がどの水準にあるかを見てください。