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蓄電池容量計算

負荷(W)・使用時間・DoD・変換効率から必要な蓄電池容量(kWh)を計算。

公開日:2026-09-10 最終更新:2026-09-10 監修:エネルギー計算ツール編集部

計算ツール

使いたい電気を入力する

停電時や買電を避けたい時間帯に使う電力量から、必要な蓄電池の定格容量を出します。

同時に使いたい家電の消費電力の合計。冷蔵庫 150W・照明 50W・テレビ 100W など

バックアップしたい時間。30分なら 0.5 と入力

容量の何%まで使えるか。製品の仕様書で確認してください(ここは 90% の例)

直流から交流へ変換するときのロス。製品の仕様書で確認してください(ここは 90% の例)

取り出せる割合

81.0%

放電深度 90% × 変換効率 90%

必要な蓄電池容量(定格容量)

3.70kWh

必要電力量 3.0kWh を賄うには、放電深度と変換効率の分だけ大きくする必要があります

必要電力量(損失を入れる前)
3.0kWh
定格容量が何倍になるか
約1.23倍

計算式

必要電力量(kWh)= 負荷(W)× 使用時間(h)÷ 1000 必要容量(kWh) = 必要電力量(kWh)÷(放電深度 × 変換効率) 例)負荷 500W・6時間・放電深度 90%・変換効率 90% 必要電力量 = 500 × 6 ÷ 1000 = 3.0kWh 必要容量 = 3.0 ÷(0.9 × 0.9)= 3.0 ÷ 0.81 = 約3.70kWh

変数の意味

記号 意味 単位
W 負荷の合計。同時に使いたい家電の消費電力の合計を入れます W
h 使用時間。バックアップしたい時間で、0.5 と入れれば 30 分になります 時間
D 放電深度。容量の何%まで使えるかで、0.9 なら 90% です 小数(0〜1)
η 変換効率。直流から交流へ変換するときのロスで、0.9 なら 90% です 小数(0〜1)

必要容量は「使いたい電気」から逆算する

蓄電池の容量を決めるとき、最初に必要なのは「何を・何時間使いたいか」です。容量(kWh)から先に考え始めると、目安の数字だけが独り歩きします。

必要電力量(kWh)= 負荷(W)× 使用時間(h)÷ 1000

冷蔵庫150W・照明50W・テレビ100W・ルーター10Wを同時に使うと合計310Wです。これを6時間バックアップするなら 310×6÷1000=1.86kWh。ここまでが出発点で、まだ定格容量ではありません。

家電ごとの消費電力量を積み上げたいときは、家電ごとの消費電力量を出すを使ってください。Wと使用時間から、1日・1か月・1年の電力量を家電別に足し合わせられます。

なぜ「必要電力量」のままでは足りないのか

定格容量10kWhの蓄電池が、そのまま10kWh使えるわけではありません。実際に取り出せる量は次の3つで決まります。

  1. 放電深度:電池を保護するために、容量の一部は常に残しておく
  2. 変換効率:直流から交流へ変換するときに電気が失われる

つまり定格容量のうち使えるのは「放電深度×変換効率」の分だけです。放電深度90%・変換効率90%なら 0.9×0.9=0.81、定格の81%しか取り出せません。だから必要電力量3.0kWhを賄うには、3.0÷0.81≒3.70kWhの定格容量が要ります。

実効容量を定格容量から出す向きの計算は実効容量の内訳を出すで行えます。このページの計算機は逆向き(使いたい量から容量を出す)なので、両方を突き合わせると検算になります。

放電深度と変換効率は製品で違う

この2つは機種ごとに違う値です。当サイトでは公表された一律の係数を確認できなかったため、既定値を「90%の例」と明示した上で、ご自身の仕様書の値に書き換える形にしています。

  • 放電深度は「放電深度90%」のほか「最低残量10%」と書かれることもあり、両方は同じ意味です
  • 変換効率は往復効率(充電と放電を合わせた効率)として書かれることもあります

仕様書の表記と計算機の入力欄が噛み合わないときは、最低残量10%なら放電深度は90%と読み替えてください。

停電対策なら「出力」も見る

停電時に動かせるのは容量(kWh)だけでなく、パワーコンディショナの定格出力(kW)にも左右されます。容量が十分でも、同時に使う家電の合計Wが出力を超えると、その分は動かせません。

電子レンジやドライヤーは1台で1,000Wを超えます。容量の計算とは別に「停電時に同時に何Wまで使えるか」を製品の出力定格で確認してください。

補助金は容量(実効容量)で算定される

家庭用蓄電池の補助金は、実効容量1kWhあたりの基準額(令和7年度補正は3.45万円/kWh)で算定されます。容量が大きいほど補助金の基準額は増えますが、補助率と上限額があるため、使いもしない容量を積むと自己負担が増えるだけです。

家庭用蓄電池の補助金の上限で、基準額・補助率・上限額と公募の状況を確認してから容量を決めてください。

日本での計算例

全国共通

停電時に冷蔵庫・照明・テレビを6時間使う

負荷の合計
500W
使用時間
6時間
放電深度
90%
変換効率
90%
必要電力量
3.0kWh
必要容量
3.70kWh

※ 500×6÷1000=3.0kWh。放電深度90%×変換効率90%=81%しか取り出せないので、定格は3.0÷0.81≒3.70kWhまで大きくします

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

全国共通

放電深度・変換効率を考えない最小値

負荷の合計
500W
使用時間
6時間
放電深度
100%
変換効率
100%
必要電力量
3.0kWh
必要容量
3.0kWh

※ 全放電・損失なしは理論上の最小値。実際の製品ではこの値より大きい容量が必要です

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

全国共通

深夜に充電して昼間に10時間使う

負荷の合計
1000W
使用時間
10時間
放電深度
90%
変換効率
90%
必要電力量
10.0kWh
必要容量
12.35kWh

※ 1000×10÷1000=10.0kWh。定格は10.0÷0.81≒12.35kWhです

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

⚠ 注意事項

  • 放電深度と変換効率の既定値は 90% の「例」です。製品の仕様書やカタログで実際の値を確認して、ご自身の機種の値に書き換えてください。
  • この計算は負荷を定常的に使い続ける前提です。冷蔵庫やポンプのように起動時に瞬間的に大きな電力が流れる家電は、別に起動電力(突入電流)の確認が必要です。
  • 停電時に取り出せる電力は、蓄電池の容量だけでなくパワーコンディショナの定格出力(kW)にも左右されます。大きな家電を同時に使いたい場合は出力側も確認してください。

試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。

計算結果は入力された負荷・使用時間・放電深度・変換効率に基づく概算です。実際に使える電力量は機種・経年劣化・気温・使用パターンによって異なります。

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出典・データソース

  1. [sii-dr-katei-youkou] 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)

    令和7年度補正 家庭用蓄電システム導入支援事業 公募要領(1.1版)

    アクセス日:2026-09-10

    B
  2. [sii-dr-katei-site] 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)

    家庭用蓄電システム等導入支援事業 特設サイト(令和7年度補正)

    アクセス日:2026-09-10

    B

よくある質問

Q. 停電時に冷蔵庫と照明を6時間使うには何kWh必要ですか
A. 負荷が合計500Wなら、500×6÷1000で必要電力量は3.0kWhです。ただし定格容量がそのまま使えるわけではなく、放電深度90%・変換効率90%なら3.0÷0.81で約3.70kWhの定格容量が必要です。お使いの機種の放電深度と変換効率を仕様書で確認して、こちらの計算機に入れ直してください。
Q. 放電深度と変換効率はどこで確認できますか
A. 製品の仕様書またはカタログに記載されています。放電深度は「放電深度90%」「最低残量10%」のどちらかの表記で、変換効率は「変換効率」や「パワーコンディショナ効率」として書かれていることが多いです。メーカーによって表記が違うので、最低残量表記の場合は放電深度=100%−最低残量で換算してください。
Q. カタログの「実効容量」とこの計算の関係は何ですか
A. 実効容量は「定格容量×放電深度×変換効率」で、実際に取り出せる電力量です。この計算機は逆向きに、使いたい電力量から定格容量を逆算しています。定格10kWh・放電深度90%・変換効率90%の機種なら実効容量は8.1kWhなので、3.0kWhを賄うには十分です。
Q. 蓄電池は大きいほど安心ですか
A. 大きいほど安心ですが、費用は容量にほぼ比例して増えます。家庭用蓄電池の補助金は実効容量1kWhあたりの基準額で算定されるため、使いもしない容量を積むと補助金を受けても負担が増えます。まず実際にバックアップしたい電力量を出してから容量を決めるのが確実です。