太陽光CO2削減量計算
年間発電量に排出係数を掛けてCO2削減量を計算。係数は公表元で違うので4通りを同じ発電量で並べ、スギの吸収量と1世帯の年間排出量に換算して出します。
計算ツール
発電量と排出係数を入力する
CO2削減量は「年間発電量 × 排出係数」です。係数は公表元で違うので、どれを使ったかで結果が変わります。
自家消費分と売電分を足した全量。太陽光年間発電量計算か発電モニターの年間値
R6年度実績。沖縄電力以外の一般送配電事業者が代用している値
発電量は毎年おおよそ同じとして積みます(経年劣化は入れていません)
年間のCO2削減量
2,411kg-CO2
5,700kWh × 0.42円/kWh = 2.41t-CO2
20年間の累計削減量
48.2t-CO2
48,222kg-CO2
スギの吸収量に換算(1年分で吸収する場合)
274本
スギ1本は年間約8.8kg-CO2を吸収します。20年で吸収させるなら 14本です
1世帯の年間排出量に置き換えると
13.0年分
累計 48,222kg-CO2 ÷ 1世帯の年間約3,700kg-CO2
換算に使った値は林野庁の公表値です。スギは36〜40年生の人工林を1haあたり1,000本として、1本が年間に吸収する CO2 を約8.8kg、 1世帯が年間に排出する CO2 を約3,700kgとしています。同じページにある「1本あたり約83kg」は年間の吸収量ではなく、立ち木が蓄えている炭素量なので、この計算では使いません。
| 全国平均係数 R6年度実績。沖縄電力以外の一般送配電事業者が代用している値 | 0.42円/kWh | 2,411kg |
|---|---|---|
| 代替値 契約先の係数が公表されていない場合に使う値 | 0.42円/kWh | 2,371kg |
| 沖縄電力 一般送配電事業者のうち全国平均を代用していない1社(最終保障供給・離島供給用) | 0.71円/kWh | 4,030kg |
| 省エネポータルサイトの旧係数 資源エネルギー庁が家庭向け省エネ計算で使っている 0.488(令和2年提出用の代替値) | 0.49円/kWh | 2,782kg |
発電量の根拠が欲しいときは 太陽光年間発電量計算、 削減した電気代のお金は 電気代削減額計算、 投資として回収できるかは 投資回収年数計算で出せます。
計算式
変数の意味
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| G | 年間の発電量。自家消費分と売電分を足した全量 | kWh |
| e | 電力のCO2排出係数。使っている電気を太陽光に置き換えた分だけ減るとされる値 | kg-CO2/kWh |
| Y | 試算期間。発電量は毎年同じとして積みます | 年 |
係数を選ぶのが計算の半分
CO2削減量の式は単純です。
年間CO2削減量 = 年間発電量 × CO2排出係数
よくある試算もこの1本で終わっています。差が出るのは掛け算の中身ではなく、係数をどの表のどの年度の値にしたかです。このページでは使える値を4つの選択肢にして、同じ発電量で係数ごとにどれだけ変わるかを常に並べて見せます。
| 選択肢 | 係数 | 出典 |
|---|---|---|
| 全国平均係数 | 0.423kg-CO2/kWh | 環境省・経済産業省の電気事業者別排出係数(R6年度実績) |
| 代替値 | 0.416kg-CO2/kWh | 同じ表で、契約先の係数が公表されていない場合に使う値 |
| 沖縄電力 | 0.707kg-CO2/kWh | 同じ表。全国平均を代用していない唯一の一般送配電事業者 |
| 省エネポータルサイトの旧係数 | 0.488kg-CO2/kWh | 資源エネルギー庁の家庭向け省エネ計算が使う値 |
年間5,700kWhで通す
年間発電量5,700kWhは、東京・5kWの目安として太陽光年間発電量計算が出せる値です。日射量の元データは日射量データベースの単位にまとめています。
- 年間削減量 = 5,700 × 0.423 = 2,411.1kg-CO2
- 20年間の累計 = 2,411.1 × 20 = 48,222kg-CO2 = 48.2t-CO2
- スギに換算 = 2,411.1 ÷ 8.8 = 274本(1年で吸収させる場合)
- 世帯に換算 = 48,222 ÷ 3,700 = 13.0年分
原表はt-CO2/kWhで書かれているので、全国平均は0.000423t-CO2/kWhです。kgに直すと0.423になり、この計算ではkgで受け取ります。桁を1つ間違えると削減量が1000分の1になるので、検算は必ず単位込みで確認してください。
係数を選ぶと答えが変わる
同じ5,700kWhを4つの係数に掛けると、年間削減量は次のとおりです。
| 係数 | 年間削減量 | 20年累計 |
|---|---|---|
| 0.416(代替値) | 2,371kg | 47,424kg |
| 0.423(全国平均) | 2,411kg | 48,222kg |
| 0.488(省エネ旧係数) | 2,782kg | 55,632kg |
| 0.707(沖縄電力) | 4,030kg | 80,598kg |
全国平均と旧係数の差は年間約370kg、全国平均と沖縄電力の差は年間約1,619kgです。この1,619kgを発電量で作り直すなら、係数0.423のままで3,827kWhを増やさなければなりません。年間5,700kWhを約1.7倍にするのと同じぶんの差が、係数を選ぶだけで最初から出ています。ほかのサイトと数字が違うと気づいたら、まずこの表の位置を確認してください。
スギ本数の読み方
林野庁は36〜40年生のスギ人工林1ha(1,000本として)が年間に吸収するCO2を約8.8トンと公表しています。1本あたりは約8.8kg-CO2/年です。
- 検算:8,800kg ÷ 1,000本 = 8.8kg-CO2/本・年
kg-CO2をkg-CO2/本・年で割るので、出てくる商の単位は本・年です。「274本」とは1年で吸収させるなら274本、という意味で、20年かけて吸収させるなら13.7本で同じ量になります。だからこの計算機は本数の横に必ず年を添えています。
なお、同じ林野庁のページに「1本あたり約83kg」という値も載っていますが、これは年間の吸収量ではなく立ち木が蓄えている炭素量です。単位の違う2つの値を取り違えている試算をよく見かけるので、この計算では使いません。
ここから先に続く計算
- 発電量を容量から組み直す → 太陽光発電量計算
- 置き換えた電気代のお金 → 太陽光電気代削減額計算
- 削減したCO2をお金と合わせて見る → 太陽光投資回収年数計算
日本での計算例
東京
5kW・年間発電量5,700kWh・全国平均係数・20年
- 年間発電量
- 5,700kWh
- CO2排出係数
- 0.423kg-CO2/kWh(全国平均)
- 試算期間
- 20年
- 年間のCO2削減量
- 2,411kg-CO2
- 20年間の累計削減量
- 48,222kg-CO2(48.2t-CO2)
- スギに換算(1年分で吸収)
- 274本
- 1世帯の年間排出量に換算
- 13.0年分
※ 検算 5,700 × 0.423 = 2,411.1kg。274本は2,411.1 ÷ 8.8の結果で、20年で吸収させるなら13.7本です
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
沖縄
同じ5,700kWhを沖縄電力の係数で計算
- 年間発電量
- 5,700kWh
- CO2排出係数
- 0.707kg-CO2/kWh(沖縄電力)
- 試算期間
- 20年
- 年間のCO2削減量
- 4,030kg-CO2
- 20年間の累計削減量
- 80,598kg-CO2(80.6t-CO2)
- スギに換算(1年分で吸収)
- 458本
- 1世帯の年間排出量に換算
- 21.8年分
※ 発電量がまったく同じでも、係数を選ぶ表の違いだけで削減量は1.67倍になります
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
東京
省エネ計算サイトの旧係数0.488で比べる
- 年間発電量
- 5,700kWh
- CO2排出係数
- 0.488kg-CO2/kWh(省エネポータルサイトの旧係数)
- 試算期間
- 20年
- 年間のCO2削減量
- 2,782kg-CO2
- 20年間の累計削減量
- 55,632kg-CO2(55.6t-CO2)
- スギに換算(1年分で吸収)
- 316本
※ 全国平均係数との差は年間370kg-CO2。この差が「サイトごとに数字が違う」の正体です
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
⚠ 注意事項
- 排出係数を1択にしません。環境省・経済産業省の「電気事業者別排出係数」には全国平均・代替値・事業者別が並び、資源エネルギー庁の省エネ計算は別の値を使っています。どの値を選んだかで結果が変わるので、選択肢を4つ並べて同じ発電量での比較表を常時表示します。
- 原表はt-CO2/kWh(全国平均なら0.000423)です。kg-CO2/kWhに直すと0.423で、桁を1つ間違えると削減量は1000分の1になります。この計算はkgに直した値だけを扱います。
- スギへの換算は「本・年」の単位です。林野庁は36〜40年生のスギ人工林1ha(1,000本)が年間に吸収するCO2を約8.8トンとしており、1本あたり約8.8kg-CO2/年になります。画面では必ず「1年分で吸収する場合」と「N年で吸収させる場合」をセットで書きます。
- 同じ林野庁のページにある「1本あたり約83kg」は年間の吸収量ではなく、立ち木が蓄えている炭素量です。この計算では使いません。
- 経年劣化は入れていません。発電量が毎年同じ前提で積んでいるため、20年・30年の累計は実際よりやや大きく出ます。
試算例であり、実際の結果を保証するものではありません。
計算結果は入力された発電量と公表された排出係数に基づく概算です。実際の削減量は契約中の電力会社の係数、発電量の年差、系統の構成により変わります。
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出典・データソース
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よくある質問
- Q. どの排出係数を選べばいいですか
- A. 自分の家庭ではなく日本の電力全体を減らしたと見るなら全国平均係数0.423、契約先の係数が公表されていない場合に公式が用意している値を使うなら代替値0.416です。沖縄電力エリアは全国平均を代用していない唯一の一般送配電事業者なので0.707を選びます。係数によって削減量が大きく違うため、比較するときは同じ係数に揃えてください。
- Q. 自家消費分と売電分、どちらを掛け算しますか
- A. 合計した年間発電量です。自家消費した電気も売った電気も、どちらも太陽光が作った発電量であり、系統側の発電を置き換えています。売電収入を計算するときだけ自家消費分を差し引くので、CO2の計算とは扱う量が違います。
- Q. スギ何本分という数字はどう読めばいいですか
- A. kg-CO2をkg-CO2/本・年で割るので、商の単位は本ではなく本・年になります。「274本」は年間2,411kgを1年で吸収させるなら、という意味です。同じ量を20年かけて吸収させるなら約13.7本必要、という読み方ができます。本数だけを取り出して誇大に使わないでください。
- Q. 太陽光設備の製造で出るCO2は引きますか
- A. 引きません。この計算は発電した電気の置き換えだけで、パネルの製造・輸送・廃棄に伴う排出量は含めていません。製造分まで差し引いた正味の削減量は研究によって幅があり、単一の定数にできないためです。他社の「製造に◯年分かかる」という試算と比べるときは、このページの値が置き換え前の総量だと割り引いて読んでください。