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ゲーミングPC電気代の相場

ゲーミングPCの電気代の相場を、GPUクラス別の消費電力と1日のプレイ時間を出典つきで横並びにしました。電源ユニットの容量を実消費電力と取り違えた試算、プレイ以外の時間の足し入れ方、測り方4種類を31円/kWhで揃えています。

公開日:2026-09-30 最終更新:2026-09-30 監修:エネルギー計算ツール編集部

相場の幅はGPUのクラスと1日のプレイ時間の掛け算

「ゲーミングPC 電気代 相場」で出てくる金額は、月1,000円台のページと月2,000〜4,000円台のページに分かれます。この差は単価の差ではありません。主要4ページはいずれも全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価 31円/kWhを使っています。差を作っているのは次の2つだけなので、まずこの2本で相場を並べます。

1つ目はGPUのクラスです。NECのLAVIE公式サイトは最大消費電力をエントリー級 約150W、ミドル級 約250W、ハイエンドは500Wを超えることもあり、とクラス別にしています。機種別の表に出たゲーミングの幅は300〜600Wです。

2つ目は1日のプレイ時間です。ENEOS Powerは1日4時間で試算し、ドスパラとNECは1日8時間で試算しています。

プレイ中の消費電力1時間1日4時間1か月(4時間×30日)1か月(8時間×30日)値の出どころ
約150W(エントリー級)4.65円18.60円約558円約1,116円NEC のクラス別表(最大消費電力)
約250W(ミドル級)7.75円31.00円約930円約1,860円同上
280W(平均の目安)8.68円34.72円約1,041円約2,083円ドスパラが試算に使う値
300W級9.30円37.20円約1,116円約2,232円ENEOS Power・idemitsuでんき
600W(ゲーミングの幅の上限)18.60円74.40円約2,232円約4,464円NEC の機種別表の上限

この表の注意点は、NEC自身が「実際は最大消費電力より低い電力で稼働する」と注記している点です。表の金額はクラスが使える電力の上限で試算した値で、常に上限で動き続けるわけではありません。上限で出した金額が相場の右側、実稼働がその左側、という読み方になります。

出典が置いている金額だけを拾うと月558円から4,464円

各ページが本文に置いた金額を、当社で検算した丸め前の値と並べます。すべて31円/kWhの素直な掛け算で再現できます。

ページ前提出している金額検算した丸め前の値
ENEOS Power300W級 × 1日4時間1日37.2円・月1,116円・年13,578円37.2円/1,116.0円 ✓(年額のみ注記あり)
ドスパラ280W × 1日8時間1時間約9円・1日72円・月2,160円8.68円/69.44円/2,083.2円(差76.8円)
NEC LAVIEゲーミング300〜600W × 1日8時間1日74.4〜148.8円・月2,232〜4,464円74.4円/148.8円/2,232.0円/4,464.0円 ✓
idemitsuでんきゲーミング280〜300W × 1日8時間1日69.4〜74.4円69.44円/74.4円 ✓
idemitsuでんき同クラス × 24時間つけっぱなし1日208.3〜223.2円208.32円/223.2円 ✓

年額だけ口径が違います。ENEOS Powerの13,578円は1日37.2円 × 365日、当社のゲーミングPC電気代計算は1か月1,116円 × 12か月で13,392円。差の186円は「毎月30日しか使わない前提」と「毎日使う前提」の差で、計算が合っていないのではありません。

月2,160円と月1,116円は約1,000円の差ですが、この2つのあいだで違うのはプレイ時間だけで、Wは280と300で逆に月1,116円のほうが大きい値を使っています。相場の幅を読むときは、まず時間の前提を揃えてからWを見るのが順序です。

電源ユニットの容量を掛けた金額が相場に混ざっている

相場ページには、金額の根拠を電源ユニットの容量から始めているものがあります。ENEOS Powerのミドルレンジの説明は「電源ユニット500〜600Wクラスが一般的」を根拠に月1,860円を出しています。検算すると 500W ÷ 1000 × 4時間 × 31円 × 30日 = 1,860円で、電源ユニットの定格容量をそのまま消費電力として掛けた値です。

電源ユニットのWは本体が取り出せる電力の上限で、実際に使う電力ではありません。同じ記事が本文で「常に最大消費電力で動き続けるわけではない」と注記しているので、前提の選び方と本文がねじれています。誤りが混ざった金額は次のくらい差になります。

プレイ中の実消費電力電源容量を掛けた金額実際に使う電力での金額過大さ
250W(ミドル級) × 4時間500Wとして1,860円930.0円2.00倍(差930円)
300W級 × 4時間500Wとして1,860円1,116.0円1.67倍(差744円)
250W × 4時間850Wとして3,162円930.0円3.40倍(差2,232円)
600W × 4時間850Wとして3,162円2,232.0円1.42倍(差930円)

この計算機には電源ユニットの容量を入力する欄がありますが、金額を出すためではなく上の比較行を出すためだけの欄です。初期値は0にしてあるので、容量を入れない限り過大側の行は出ません。相場として信用するのは左から3番目の列です。

なお、ドスパラの同じページにある計算フォームは、商品名と使用電力目安Wから電源ユニットの容量を選ぶための入力式で、電気代の計算式ではありません。この2つを同じフォームだと思って読むと、相場に容量が混ざります。

プレイ以外の時間を式に入れると月744円が足される

出典の相場は「プレイ中のW × プレイ時間」の1本の式です。電源を入れてから離席・スリープまでを含めた金額は、どのページにも出ていません。含めるといくらが足されるのか、既存の公表値だけで作った入力例を示します。

  • プレイ中 300W級 × 1日4時間
  • 離席中 100W × 1日8時間(100Wはドスパラが一般的なデスクトップの試算に使う値)

この2つを足すと1日62.0円・月1,860円で、プレイだけの1,116円に744円が乗ります。つける時間が長いほど1時間あたりの平均は下がって、この例では平均166.7W、金額のうちプレイ時間は33.3%です。

当社の計算機では、アイドルとスリープの消費電力の初期値を0にしています。離席中とスリープのWを実測で公表している出典が無いので、機械が想定を埋めて金額を大きくしないためです。0のあいだは上の1本の式と同じ、出典と同じ条件になります。自分の実測が入るようになってから、この欄は意味を持ちます。

消費電力の測り方4種類と、省エネ法が置いている前提

相場ではなく自分の本体の金額が欲しいときは、NECが挙げている4つの測り方を使います。

  1. 本体カタログの定格消費電力を見る
  2. 電力測定器(ワットチェッカー)でコンセント口の実測を取る
  3. 公式ページや取扱説明書の通常時とピーク時の値を見る
  4. ソフトウェアでCPUとGPU別に見る

ゲーム中の金額を出したいなら、2か4が実態に近いです。1の定格は上限、3のピーク時は「最大消費電力」で、相場表の右側の列と同じ前提になります。

制度側も、ゲーム用途が電力を多く食う前提を作っています。資源エネルギー庁のトップランナー基準(電子計算機)は、JIS C 62623で測った**年間消費電力量(kWh/年)**で区分10〜18の基準エネルギー消費効率を定めていて、算定式に独立型GPUの加算項(積まない場合は0、分離形などでは上限130まで届く)と、電源装置の定格入力(W)に0.0543を掛けて年間電力に換算する項を置いています。

ただしこれはメーカーが出荷台数の加重平均で超えてはならない目標基準値で、実機の測定値でも平均消費電力でもありません。kWh/年の制度の数字を、動作時のWを使う当社の計算式にそのまま入れることはできないので、このページでは制度の仕組みとしてだけ載せています。公表されている家電の消費電力と年間消費電力量は家電の消費電力一覧にまとめています。

年額とCO2に直すと差が膨らむ

1日4時間の差は、年換算すると558円と2,232円の差になります。電力量とCO2(全国平均の排出係数 0.423kg-CO2/kWh)で並べると、機械が1年に食う量の規模が見えます。

条件1か月1年(月×12)1年の電力量1年のCO2
約150W × 1日4時間約558円約6,696円216kWh約91.4kg
300W級 × 1日4時間約1,116円約13,392円432kWh約182.7kg
600W × 1日8時間約4,464円約53,568円1,728kWh約730.9kg
300W級 × 24時間つけっぱなし約6,696円約80,352円2,592kWh約1,096.4kg

つけっぱなしの行は、idemitsuでんきが24時間で出した1日208.3〜223.2円と同じ式です。プレイ時間以外の時間帯を0のままにしているので、この列は「24時間ずっとゲームをしている」という前提の金額になります。現実はこの間にスリープや離席が入るので、上の節の入力例のほうが実際の使い方に近い式です。

電気代が本体価格に並ぶ年も来ます。600Wを1日8時間で年53,568円なので、3年で16万円台です。PC電気代とモニター代を分けたい場合は、モニターのWを別入力で足せるパソコンの計算ページを使ってください。

自分の本体に置き換える4つの手順

  1. クラスを決める。NECの3クラス(約150W/約250W/500W超)か、自分の本体カタログのWか、ワットチェッカーの実測。カタログの定格を入れると上限側の金額になります。
  2. 1日のプレイ時間と、つけておく時間を分けて入れます。プレイの欄とアイドルの欄が別れているのはこのためです。
  3. 契約中の単価を入れます。相場のページは31円/kWhですが、実請求はプランで違います。300W級 × 1日4時間なら、31円で月1,116円、27円で月972円なので、単価の差だけで月144円動きます。
  4. 電源容量は相場に入れないことです。比較したいときだけ容量の欄に入れて、過大さを確認します。

ゲームをつけない日の電気代は、ノートやoffice用のパソコンのページのほうが近くなります。本体とモニターを分けた条件はパソコン電気代計算、請求書全体の電気代は電気代計算で出せます。

出典・データソース

  1. [meti-toprunner-pc] 資源エネルギー庁

    電子計算機|トップランナー|資源エネルギー庁

    資源エネルギー庁のトップランナー基準(電子計算機)は、JIS C 62623 で測った年間消費電力量(kWh/年)で区分10〜18 を定めている。独立型 GPU を搭載する場合の加算項(上限 130)と、電源装置の定格入力から年間電力に換算する項を算定式に置いている

    アクセス日:2026-09-30

    A
  2. [eneos-gaming-pc-denkihan] ENEOS Power株式会社

    ゲーミングPCの電気代はいくら?スペックごとの電気代比較と節約方法

    ENEOS Power の記事は 300W クラスのゲーミングPC を 1 日 4 時間で月 1,116円(31円/kWh)と試算する一方、ミドルレンジの説明では電源ユニット 500〜600W クラスをそのまま掛けて月 1,860円としている。電源容量と消費電力の区別が、当社の計算機で必要な理由になる

    アクセス日:2026-09-30

    B
  3. [dospara-gamepc-denkihan] 株式会社ドスパラ

    ゲーミングPCの電気代、消費電力についてご紹介

    ドスパラはゲーミングPC の平均的な消費電力の目安を 280W として 1 時間約 9円・1 日 8 時間で 72円・1 か月 2,160円(31円/kWh)を示し、一般的なデスクトップは 100W で 1 か月 720円と比較している。同ページの計算フォームは電気代ではなく電源ユニットの容量選定用

    アクセス日:2026-09-30

    B
  4. [nec-lavie-pc-denkihan] NEC(LAVIE 公式サイト)

    パソコンの電気代はいくら?デスクトップ・ノートの消費電力や節約術

    NEC の LAVIE 公式サイトは、機種別消費電力の目安(デスクトップ 50〜150W、ノート 20〜30W、ゲーミング 300〜600W)に加え、モニター 17W・プリンター 25W を周辺機器として独立した表にしている。GPU クラス別の最大消費電力も示すが、実稼働電力はそれを下回る注記を添えている

    アクセス日:2026-09-30

    B
  5. [idemitsu-pc-denkihan] idemitsuでんき

    パソコンの電気代はどのくらい?電気代が高い原因から抑える方法まで徹底解説

    idemitsuでんきの解説記事は、パソコンの種類別の目安消費電力をノート 20〜30W、デスクトップ 50〜150W、ゲーミング 280〜300W とし、31円/kWh で 8 時間使用と 24 時間つけっぱなしの場合の電気代を一覧にしている

    アクセス日:2026-09-30

    B

この記事が参照するデータ

よくある質問

Q. ゲーミングPCの電気代は1か月どのくらいですか
A. 出典が使っている消費電力と時間の組合せでは、1か月558円から4,464円の幅になります。31円/kWh・1日4時間で、GPUの最大消費電力が約150Wなら558円、約250Wなら930円、300W級なら1,116円、幅の上限の600Wなら2,232円です。同じクラスを1日8時間で数えると、1,116円から4,464円になります
Q. ゲーミングPCの電気代が月2,000円近いという話と1,100円という話、どちらが正しいですか
A. どちらも同じ31円/kWhの計算で、前提が違います。月2,160円を出すドスパラは280Wを1日8時間で掛けた値(丸め前は2,083円)、月1,116円を出すENEOS Powerは300W級を1日4時間で掛けた値です。Wの差はわずか80Wで、プレイ時間の差が4時間ぶんの金額を作っています
Q. 電源ユニットが850Wだと電気代は月3,162円になりますか
A. なりません。電源ユニットのWは本体が取り出せる電力の上限で、実際に使う電力ではありません。プレイ中の実消費電力が250Wの本体を1日4時間・1か月30日で計算すると930円で、容量の850Wをそのまま掛けると3,162円になり、250Wぶんの2.00倍、850Wなら3.40倍の過大さになります。当社の計算機は容量を入力すると過大側の比較行を出す作り方にしています
Q. プレイしていない時間の電気代はどう計算しますか
A. 出典の相場は「プレイ中のW × プレイ時間」の1本の式だけで、離席中やスリープの金額を含んでいません。含めたい場合は、300W級を1日4時間、離席中の100Wを8時間として足すと1日62.0円・月1,860円で、プレイだけの1,116円に744円が乗ります。ゲームをしない日のぶんは1台あたりのWが下がるので、実測を入れるのが一番正確です
Q. ゲーミングPCの電気代を節約するには何から始めますか
A. 金額に効く順は、1日のプレイ時間、解像度とフレームレートの設定、電源計画のスリープ運用です。消費電力そのものは本体と画面の設定で決まるので、電気料金の単価を変えない限り、時間の入力が金額をそのまま変えます。プレイ時間を半分にすると金額も半分になります